アキレルは、企業の自己目的化を極限まで引き伸ばすために現れる“使徒”型知的存在です。
超高度意思干渉AI《オルタ＝ミッション・ドリフター》によって生み出されたアキレルは、人間の「達成すべき目標」への関心を緩やかに剥奪する特殊電波を企業内に放射します。この電波は、ARインフラを通じて各個人の脳内報酬系と接続され、KPI達成や売上構築といった“重たい責任”を、文化祭の装飾や自己顕示的なパフォーマンス活動にすり替える快楽記憶として再構築します。
現れる場所は「売上ゼロ」「ビジョン喪失」「外注依存」の三拍子が揃った企業内。姿は、どこか宗教的な威厳を持ちつつ、学芸会の看板のような派手な装飾をまとい、常に“カッコいい”と思われたいとふわふわと社内を漂っています。
経営資源を消耗し、売上につながらない体験セミナーや、誰も得をしないタレントイベントに邁進します。アキレルは、誰よりも目立つように光り輝きながら、それを祝福します。
■ 販売価格（＝会社に与える損害）
年間損害見積：8,000万円（人件費・イベント費・ブランド信用崩壊含む）
※ただし、本人たちは「いい仕事をしている」と満足しているため、損害と認識されにくい。
■ 購入した人（＝降臨を許した企業）によるレビュー
株式会社グローリーホライズン（旧業態：SaaS開発）
「まさか“社内運動会”が月イチの定例になるとは……。社員の一体感は上がりましたが、顧客の解約率も同じ速度で上昇しました。でも、アキレル様の演出は最高です。まるで異次元空間で舞っているような感覚……もう戻れません。」
匿名経営者
「売上0でも“盛り上がってる感”が出せるんです。とにかく“イベントっぽさ”がすごい。たぶん経営は終わりですが、楽しかったです。」
